日本初の天気予報は超適当だった?明治の泥臭い舞台裏と交番に走った先人たちの知恵

日本初の天気予報をテーマにしたイラスト。明治時代の制帽と和装姿のハシビロコウ(けだま。)と、電信機を叩く大柄な男性(後輩K)が、カオスな天気図の前で困惑している様子。

「日本初の天気予報の正体は、実はただの投げやりな予言だったのです」

現代の私たちがスマホで1分後の雨雲を確認できるのは、もはや魔法のようなもの。 しかし、明治17年6月1日。記念すべき日本初の予報文を読んだ人々は、おそらくこう叫んだはずです。 「……で、結局どうなるんだよ!!」と。

この記事では、

  • 「まー、どっちかっていうと雨じゃね?」級の投げやりな予報の真実
  • 5G世代には想像もつかない、明治の「泥臭すぎる」観測の舞台裏
  • スマホの代わりに「交番」を頼りにした、先人たちのリアルな知恵 を、後輩Kとの絶望的な(?)やり取りを通してお届けします。

この記事を読み終える頃には、明日の天気予報が外れたとしても、あなたはきっと「……まあ、明治よりはマシか」と、ハシビロコウのような穏やかな心で笑えるようになっているはずです。


【当ブログの住人たち(初めての方へ)】

  • 後輩K:185cm/100kgの巨漢。素直なヤカラ。本日も盛大に勘違い中。
  • けだま。:活字中毒の中年ハシビロコウ。IT音痴だが、歴史を語らせると長い。

皆さんこんにちは。晴耕雨読な生活に憧れつつも、雨でも元気に外回りの けだま。 です。

先日、私の愛しき後輩Kとこんなやり取りがありました。

いやぁ~最近ずっと雨。せっかく新しいプロジェクトの初日ちゅーのに「始まりはいつも雨」たまらんっスわ!で、先輩?今日の天気みましたか?

全国一般風ノ向キハ定リナシ。天気ハ変リ易シ。但シ雨天勝チ。

…は?キモッ!先輩?昨日じめじめした毒キノコ食らいました?

あはは。今日6月1日は気象の日なんだ。今言った怪しい電報みたいなのが、記念すべき第一回の天気予報なんだよ。

目次

日本初の天気予報:投げやりな第一歩

いいか、よく聞けよ。明治17年(1884年)6月1日。記念すべき日本初の天気予報は、今の俺たちが聞いたら絶句するほど投げやりなものだったんだ。

  • 予報文の正体: 実際の文面は「全国一般風ノ向キハ定リナシ。天気ハ変リ易シ。但シ雨天勝チ」。
  • 現代語訳(けだま。訳): 「全国的に風はバラバラ。天気はコロコロ変わる。まー、どっちかっていうと雨じゃね?」……っていうレベルの代物さ。
  • 信じられない精度: 驚くなよ。当時は観測地点が全国にたったの20カ所ほど。今のアプリみたいに「1kmメッシュ」なんて夢のまた夢で、この一文だけで「日本全土」をカバーしようとしてたんだ。

「当たるも八卦」どころか、「外れても文句言うなよ」っていう予報官の悲鳴が聞こえてきそうだよな。これが、日本の気象学が踏み出した泥臭すぎる第一歩なんだよ。

んな。適当な…。そんな怪しげな呪文みたいのがアプリに流れて来たら、気が狂いそうっスわ!

あはは。アプリ?馬鹿を言うな。アプリどころかテレビもねぇ、ラジオもねぇ、車もそれほど走ってねぇ明治17年の話だぞ。5Gを生きる我々からは想像も出来ないマイナス3Gくらいの世界だ。

明治の気象観測:泥臭すぎる裏側

いいか、後輩K。当時は「予報」なんてスマートなもんじゃない。今の俺たちがボタン一つで見るデータを作るために、裏側じゃ「情報の死守」っていう血の滲むような人力作業が行われてたんだ。

  • 「足」と「指」で稼ぐデータ: 今みたいに自動観測機なんてないからな。全国20カ所余りの観測所で、担当者が決まった時間に計器を読み、それをモールス信号(電信)で東京に飛ばしてたんだ。「トトト・ツーツーツー・トトト」ってな。指先一つに日本の天気がかかってたんだよ。
  • 「手書き」のパズル: 東京に届いたバラバラの数字を、予報官が筆と墨で日本地図に書き込んでいく。観測点が少なすぎて、点の間の「等圧線」は、ほぼ予報官の勘と気合で繋いでたんだ。まさに、これから見せる「なんじゃこりゃ」な天気図は、寝不足の予報官が絞り出した執念の産物なのさ。
  • 「命がけ」の最前線: 特に富士山頂みたいな過酷な場所での観測は、まさに命がけ。冬の山頂で凍え死にそうになりながら「今の気圧は……」なんて記録してた先人がいたからこそ、この「雨天勝チ」っていう一言に辿り着けたんだ。

どうだ? 自分のスマホが、当時の予報官から見たら未来から来た魔法の杖に見えるだろ。この泥臭い積み重ねこそが、日本の気象学の正体なんだよ。

【なんじゃこりゃ天気図のイメージ図】

うへー!まさにギリギリダンスっスね!!予報官の上役に嫌なこと言われても、はい謹んで、はいよろこんでっスもんね。その奈落音頭っぷり、まるでうちの会社じゃないっスか!!

こらこら。さりげなく会社批判するんじゃない。しかしどうだ?当時の予報官の苦労が目に浮かぶだろ?耳を澄ましてみろ。「トトト・ツーツーツー・トトト(SOS)」が聞こえて来ないか?

なっ!SOSっ!!予報官達っ!すぐにJAROに連絡か交番駆け込まなきゃ!!

そうだ。すぐに交番に駆け込まなきゃな。ただし、それは国民の方の話だがな。

交番の掲示板と旗:情報は「足」で稼ぐ時代

いいか。当時は通知オンで予報が届くどころか、情報の受け取り方は文字通り足で稼ぐしかなかったんだ。街の「交番(警察署)」こそが、当時の国民にとっての唯一の予報通知ボタンだったのさ。

  • 色で判別する「情報の旗」: 交番の前に掲示板があってな。そこに「色紙」を貼ったり、特定の「旗」を掲げて天気を知らせていたんだ。
    • : 晴れ
    • : 雨
    • : 風
    • : 嵐(暴風警戒) この「旗」を見逃すと命に関わる。だから、みんな必死で交番まで全速力さ。当時の人々は、空の色と交番の旗を交互に見て、一喜一憂してたんだよ。
  • 「音」で知らせる正午: さらに一部の地域では、大砲を「ドン!」と撃って時間を知らせるついでに、その音の回数で天気の変化を知らせる試みもあった。まさに鳴り止まない 期待に応えて、街中に音と色を溢れさせていたんだよ。

どうだ? 「交番に駆け込む」のは予報官じゃなく、答えを知りたくてたまらない国民の方だったんだ。

ガハハハッ!そりゃ面白ぇ!んじゃ俺もこれからは旗振ることにするとしますわ!俺が青旗振った時は、やる気でねぇ「雨天勝チ」ってことで頼んますっ!

お前は!人が一生懸命解説してやってるのに茶化しやがって!!

おっ!先輩が緑旗(風)振ってやがんぜ!ガハハハッ!!

貴様は~~っっ!!!!お前とは絶交だ!!

やべっ!先輩ガチで怒ってやがる(暴風・赤)先パ~イ!ちょっと調子こきました。全力で謝るんで許してくださ~いっっ!!(白旗)

編集後記:傘がないハシビロコウ

人類が太古から知りたかった事……気象のこと。気象術は中世の軍師の必須条件であったばかりか、船乗り達は雲の流れに敏感に反応し、農民は日照と恵みの雨に一喜一憂していました。

知りたい事柄が進化・発展することは歴史の必然。

明治の先人たちの血の滲むような泥臭い努力の結晶が、今日のスマホポチリで1分後の雨雲の動きまで分かる現在に繋がっているかと思うと、今朝の天気予報が大ハズレだったとしても、笑って許せるものではないでしょうか?

突然の雨にふられて、冷たいけど、傘がない。 けだま。 より。

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